JANコードやEANコードの先頭部分は、従来は「国コード」と呼ばれていましたが、現在では「GS1プリフィックス」が正式な呼称となっています。
GS1に加盟する120以上の国と地域には、それぞれを識別するために、3桁の番号(GS1プリフィックス)が割り当てられています。日本は、「450~459」、「490~499」です。このため、「先頭が45なら日本製」「先頭が49なら日本製」というように理解されることがありますが、実はそれだけではありません。
GS1プリフィックスの仕組みや、製造国と国コード(GS1プリフィックス)の違い、よくある誤解について解説します。
JANコード、EANコード、UPCコードは、GS1という国際組織が管理する商品識別コード体系の一部です。
バーコードの先頭に配置される3桁の数字は、「GS1プリフィックス」と呼ばれています。これは、「どのGS1加盟組織から事業者コードが貸与されたか」を示す番号です。
GS1では世界各国・地域の加盟組織ごとに番号帯を割り当てています。日本のGS1加盟組織であるGS1 Japanには、「450~459」と「490~499」が割り当てられています。
日本には「450~459」、「490~499」が割り当てられているため、GS1 JapanからGS1事業者コードを貸与された場合は、「45」または「49」で始まる番号となります。
もともと、日本には「49(490~499)」が割り当てられていました。これは、JANコードの普及初期から利用されている番号帯です。日本が、GS1の前身団体であるEAN協会に加盟する際に、「先進国である英国の国コード:50よりも前の番号を!」という意気込みから「49」が割り当てられた、という伝聞があります。
その後、日本国内でJANコードの利用が急速に拡大し、利用可能な番号が不足する見込みとなり、GS1から追加で「45(450~459)」が割り当てられました。現在では、45から始まるコードも49から始まるコードも、いずれも日本のGS1 Japanが管理する番号として同等に扱われています。
| 地域 | 国・地域 | GS1プリフィックス |
|---|---|---|
| 東アジア | 日本 | 450~459、490~499 |
| 中国 | 680~681、690~699 | |
| 韓国 | 880~881 | |
| 台湾 | 471 | |
| 香港 | 489 | |
| 東南アジア | タイ | 885 |
| ベトナム | 893 | |
| シンガポール | 888 | |
| 北米 | 米国 | 000~019、030~039、050~139 |
| カナダ | 754~755 | |
| 欧州 | ドイツ | 400~440 |
| フランス | 300~379 | |
| 英国 | 500~509 | |
| オセアニア | オーストラリア | 930~939 |
| ニュージーランド | 940~949 |
最も多い誤解が、「バーコードの先頭が45だから日本製」という考え方です。実際には、GS1プリフィックスは「どの国のGS1組織が事業者コードを発行したか」を示しているだけであり、GS1プリフィックスだけで商品の生産国を判断することはできません。
近年はグローバル企業が増えたため、企業の所在地と製造場所が異なるケースも珍しくありません。
例えば、
・日本企業が中国工場で製造した商品
・日本企業がベトナムやタイで製造した商品
であっても、日本のGS1事業者コードを利用していれば、45または49から始まるJANコードになります。
また、
・海外製品を輸入する際に、輸入事業者がJANコードを登録して販売
この場合も、日本のGS1事業者コードを利用していれば、45または49から始まるJANコードになります。
逆に、
・海外企業が日本国内で製造した商品
であれば、日本製の商品であっても45や49にならないことがあります。
さらに、
・輸入製品に、原産国と異なるEANコードが表示されているケース
もあります。具体的には、「アメリカ産のバーボンウイスキーを日本の事業者が輸入販売しているけれど、バーコードは50で始まる英国のEANコードを表示」という事例があります。
このように、GS1プリフィックスは商品の原産国と一致しない場合があるため、商品の原産国を確認したい場合は、バーコードではなく、パッケージの「原産国表示」や「製造国表示」を確認する必要があります。
誤りです。
45や49は、日本のGS1 Japanから発行された事業者コードであることを示しています。製造場所や原産国とは一致しません。
誤りです。
JAN/EAN/UPCコードは商品識別を目的としたコードであり、原産国表示のための仕組みではありません。
誤解です。
JANコードは国際的なGTIN体系の一部であり、EAN-13と互換性があります。海外でも問題なく利用できます。
全く関係ありません。
45と49は日本に割り当てられた異なる番号帯であり、商品の品質や規格とは無関係です。
一般には国コードと呼ばれますが、正確には、先頭3桁がGS1プリフィックスです。GS1加盟組織を示す識別番号です。
日本のように、「45すべて(450~459)」「49すべて(490~499)」が割り当てられている国・地域がある一方、3桁の番号1つだけが割り当てられている国・地域もあります。例えば、「47」で始まるGS1プリフィックスでは、「471」が台湾、「474」がエストニア、「475」がラトビア、というように、異なる国・地域が割り当てられています。
どちらも日本向けに割り当てられた番号帯です。機能上の違いはありません。
通常、日本のGS1 Japanから事業者コードの貸与を受けている企業であれば、45または49で始まります。
あります。日本企業が海外で製造した商品でも、日本のGS1事業者コードを利用していれば45または49から始まります。 海外製品の輸入事業者が、日本のGS1事業者コードを利用して45または49から始まるJANコードを表示する場合もあります。
分かりません。製造国や原産国は商品表示を確認してください。
できません。国・地域は推定できますが、企業を特定するにはGS1事業者コード部分まで確認する必要があります。
以上のように、JANコードの先頭にある45や49は「日本製」を意味するものではなく、「日本のGS1機関が発行した事業者コードを利用していること」を示す識別番号です。GS1プリフィックスの意味を正しく理解することで、バーコードに関する誤解を防ぐことができます。
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