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バーコードラベルの種類と特徴を教えて下さい。
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■印刷内容と印刷方法


 バーコードは種類を識別する分類コードと、個々を識別する個別コードにわけることができます。

(1)分類コードの印刷方法
 分類コードでは同一種類のものには、すべて同一のコードを表示することになります。同一の種類のものに一個づつバーコード表示する場合には、その数だけ同パターンのバーコード印刷物が必要になります。代表的なものにPOS用JANコードで表示される商品コードがあります。
 一日当たり数十枚程度までの、少量多種の一時的なマーキングには、必要な場所でプリンタによる打出しが便利ですが、一般的には、印刷会社に外注しバーコード以外の印刷と共にグラビア印刷、凸版印刷やフレキソ印刷など印刷素材の材質、形状、印刷数量、印刷の精度、使用や保存する環境、期間、費用などを考慮して、最適な印刷方法を決めています。
 フィルムマスタの製作にはバーコードの規格が守られなければならず、その知識、検証機械が必要ですが、多くは専門マスターメーカに依頼し、その保証の下に印刷しています。
 同一パターンの印刷では、マスタをもとに、製版して印刷するので、初期費用が相当に掛かりますが、印刷機による印刷費用は安く、印刷の精度や安定性に優れています。
 バーコードの印刷だからといって、印刷精度さえ一定の範囲内であれば、一般の印刷と何ら変わる点はありません。このため、通常、出入りの印刷会社に外注依頼している場合が多い状態です。

(2)個別コードの印刷方法
 個別コードでは、単に個々の識別ができれば良い場合と、予め特定の属性との拘わりで、固有のコード(ランダム・コード)になる場合とに分けることができます。

1. 連続番号の印刷方法
 個々の識別のみで良い場合には、コードは無作為に順次、場合によっては一定の計算式に基づいたチェック・デジットを付け、連続番号に従い設定する場合が一般的です。
 ともすれば、人が判り易いとの理由で、何らかの属性に従い分類コードを含めたくなり、コードの桁数を不必要に増やす傾向にあります。
しかし、分類や検索はコンピュータの最も得意とする分野であり、コード設定に当たっては、使用するバーコードの桁数を最低限に少なくすべきです。
桁数を少なくすることにより、バーコードを印刷する面積を小さくすることができますし、同じ面積ならモジュールやエレメントを太くし、より無理のない実用性の高いラベルができ、トラブルの発生頻度を減少させることができます。
 連続番号の印刷では、番号の数だけマスタを作り製版するのであれば別ですが、多くの場合、同一番号の必要枚数は少なく、活版式のナンバリングで、番号を変換しながら印刷するか、コンピュータ制御によるプリンタや写真植字機により印字します。
オフセット印字やグラビア印刷など固定した印刷内容の版を使用した印刷方法は大変高価格なものとなり、一般には使用しません。特殊な場合として、使用する環境や条件によりステンレスやアルミニウムなどの金属に印刷する場合などに、シルク印刷により製作している場合があります。

2. ランダム・コードの印刷方法
 各々固有なコードを規則性のないまま発生の順序に従い、少量印刷したい場合にはコンピュータを利用します。
 印字するコードを磁気テープやフロッピーディスクから呼び込んだり、手入力により、データ(コード)を送り、プリンタや写真植字機により、印字します。
また、特殊な場合には、刺繍をするものなども発表されています。
 これらの方法により得られるラベルでは、素材や接着剤・インキなどの点で満足できない場合に限り、マスタ使用の版を作り印刷することになります。
 

■印刷方法とその特徴

印刷内容により、それに適した印刷方法も異なります。以下にバーコードのマーキングに利用される主な印刷方法の長所・短所を列記します。

(1)機械的な印刷

1. オフセット印刷
 最も一般的な印刷方法として固定画像の印刷に利用されていて、バーコードの印刷にも多く利用されています。バーコードの印刷にも他の機械的な印刷と同様にマスタ・フィルムやオフセット用の版が必要です。固定コードの印刷方法としては、画像再現性が良く線の太り、細りが少ないなど優れた特性があります。紙箱や包装紙としての印刷とともに、品種別に固有な商品コードがこのオフセットで一般的に印刷されていまます。

2. ブラビア印刷
 オフセットが紙の印刷を主とするのに対し、グラビアは袋などのフィルム印刷に利用されています。オフセットに比べ版代が高くなりますが、高速印刷ができ、大量印刷が可能です。画像再現性はオフセット印刷に劣りますが、JANコードの印刷方法として、一般的に利用されています。

3. 活版印刷
 一般的な印刷としては、印字組版の減少と共に、利用されることが少なくなっています。しかし、粘着剤付きラベルの印刷機では表面のラミネート加工や外形の打抜き加工がイン・ラインで連続的にできる印刷機があり、固定コード印刷方法としても、よく利用されています。
 また、機械的な変換によるナンバリングの使用により、連続番号ラベルの印刷ができるなど優れた特徴があります。
この印刷法では、色々な酸化重合型や紫外線硬化型のインキが利用でき、プリンタや写真植字機による画像にはない物理的・化学的特性を得ることができ、ラベルとしても、紙、耐候性ビニールやポリエステル・フィルム、耐熱性に優れるポリイミド・フィルム、布、アルミ箔などに印刷しています。

4. シルク印刷
 金属板や樹脂板に印刷したいときや、インキの盛りがよいため、特に耐候性が要求されるときなどに、この印刷が必要となります。 フィルムマスタや版を必要とすることはオフセット印刷などと同じです。

(2)インテリジェント・プリント
 コンピュータと連動させ、ラベルの必要現場で、必要なラベルを、必要な枚数、必要な時に印字できるなど、優れた特性があります。しかし、予めプリンタやプログラムに合った型抜き済みのラベル用紙を準備しなければなりません。更に厄介なことは、多くの場合、両耳にスプロケット加工をしたり、合マークを付け、印刷位置決めをしています。熱転写プリンタやレーザプリンタによる、ラベルの打出し作業では、意外にラベル用紙の作製に苦労を伴います。また、カーボンの定着が悪く、耐摩擦性など問題があり、ほとんどの場合、印字後、改めてラミネート加工する場合が多いです。 しかし、機器や用紙の改善が目覚ましく、既に過去の状態を述べていることになる場合もあるかも知れませんが、大雑把に言って、以下の種類とそれぞれの特徴があります。

1. サーマル・プリンタ
 ドット制御による印字で、70℃~120℃程の温度で発色する染料カプセルを塗布した用紙を使用します。バーコードの印字品質は良いです。 耐候性に欠けるのと、スキャナ光源の種類によっては、読取りできない場合があります。

2. 熱転写プリンタ
 ワックスにカーボンを混ぜたリボンをドット制御により、熱溶解しラベル用紙に転写させます。バーコードの印字品質が良く、耐候性に強いです。

3. カーボン・インパクト・プリンタ
 米国でよく使われている印字法出ですが、各キャラクタがモールドされたハンマで、カーボン紙を叩きつけラベルに転写するもので、キャラクタ間ギャップのあるコードの比較的高密度の印字に利用されています。

※以上の三種類のプリンタは、一枚ずつのラベルに印字に適し、オンライン・プリントにも利用されています。

4. ドット・マトリックス・プリンタ
 丸型ドットであるため、正確なパターン形式が難しいく、高密度プリントヘッドや重ね打ちを使用してパターンの正確さを確保したい。 インクリボンの使用状況により、線の太りやPCS値が大きく変わるため、その保守管理に注意を要します。カーボン以外の複写伝票を使用する場合は、感熱紙の印字と同様、読取るスキャナの光源に制約があります。

5. レーザプリンタ
 大量・高速の印字には、レーザ光線により画像を形成し、トナーを容着させる印字法が用いられています。枚葉プリントでは印字位置の正確さが期し難く、一般的にはスプロケット加工した連続紙に印字しています。
 多くは色印刷や抜き加工とスプロケット加工を同時に行なっています。

6. 写真植字機
 銀塩の写真印画紙上に、コンピュータを使い、母線の選択とレンズ交換による拡大率の変更、印画紙上の露光量や位置などを制御し、所定のマーキングをするものです。
高精密・高品質なパターン形成ができるため、フィルムマスタやテストシートに使用されます。しかし、比較的高価なものとなり、使用できる材料にも制約があります。

(3)ラベルの材質
 使用環境・期間、印刷適性、入手の難易度、価格などを考慮して、ラベルの材質を決めます。耐熱、耐水、耐油、耐薬品など用紙・粘着性、印刷インキやトナーそれぞれを検討して、目的の用途に適したものを使用します。
 上質紙やアート紙などの吸水性のある用紙は、水や油に弱いだけでなく、熱により粘着性が軟化・呼収され、剥がれ易くなります。
 若干高くなりますが、合成紙といわれる印刷適性をよくしたフィルムはインキの密着は良いのですが、トナーやカーボンに対しては必ずしも良いとは言えません。使用に際しては、事前の確認テストをした方が必要です。
また、フィルム自体、80℃前後で軟化するものが多く、高温での使用には不向きです。
耐候性を必要とする場合には、可塑性の関係もあり使用できるインキが限定されますが、白色塩ビ・フィルムが使われます。
 更に高価になりますが、120℃程度の高温に耐え、物理的にも化学的にも優れた性質があるポリエステル・フィルムがよく利用されています。バーコードの印刷には、一般には、白色のフィルムを使用しますが、銀色フィルムにコート処理をして白くしたものと、白色顔料を練り込みフィルムにしたものとの二種類があります。この二種類のフィルムの印刷適性はかなり異なっているので、使用目的・方法により使い分けてください。
 その他、高価なものとなりますが、プリント基板の組み付け工程などに、フィルム自体では、400℃以上の高温にも耐えるポリイミド樹脂が、ラベル素材として利用されています。

(4)ラベルの調達方法
 ラベル調達には、専門会社に外注する方法と、自社内で印刷する方法があります。印刷または印字データの内容やラベルの材質により、利用できる印刷機器が限定されますが、その印刷または印字が社内で容易にできるか、難しいかを判断します。

1. 外注する方法
 同一コードのオフセット印刷・グラビア印刷・活版印刷・シルク印刷など機械的な印刷方法では、かなり大掛かりな印刷機や印刷後の裁断機や抜き加工機が必要であるばかりでなく、それらの作業の多くは、職人的な性能を要求されます。
したがって、専任の担当者を設けるほど、大量、連続的に印刷の必要が発生する場合を除き、一般的には専門印刷会社に外注します。
印刷業界では、印刷方法が多様であり、それぞれ特徴のある印刷機が多機種利用されているため、印刷会社間での仕事のやりとりが、他業種に比較すると大変多く、頻繁に行われています。また、一般的に中間に入る業者が少ない方が連絡ミスも少なく、納期も通常早くなるので、印刷方法に見合った業者を選択することをお勧めします。
 機械的なナンバリング印刷を含むフォーム印刷・ラベル印刷や加工では、印刷会社の中でも、特に専門的となり、印刷業者間での行事のやり方さえも、かなり限られている状態です。相手を選んで相談や発注をしなければ、ラベルの入手が難しく、計画したシステムも失敗しかねません。

2. 内製する方法
 インテリジェント・プリンタを使用すれば比較的簡単に印字できます。
しかし、少量・一時的プリントである場合には、プリンタの設備や保守費用・プログラム費用、人件費、ラベル用紙のムダなどが発生し、大変高価なラベルになることが多いです。
 大量(発注量が数万枚以上?)のラベルを印字する場合には、社内で印字するにしても、ページプリンタなど、大型プリンタによる集中的な処理が便利です。
データの種類・性質にも因りますが、用紙の手配なども含め、外注する場合も多いです。 一日、数百枚程度のプリントであれば、比較的安価なサーマル・プリンタや熱転写プリンタ、ドット・マトリックス・プリンタなどがパソコンなどと接続され、多くは必要現場毎にプリントし、使用されています。